さて、第一回目のお題は「○○ごっこ」でございます。例えば、「会社ごっこ」「お買い物ごっこ」「電車ごっこ」「学校ごっこ」などなど・・。スリルのあるところでは「お医者さんごっこ」などございました。
男の子には「ヒーローごっこ」、つまり「月光仮面ごっこ」「鉄腕アトムごっこ」などが人気でございました。アニメや特撮のヒーローものが放映された翌日は、日本中に月光仮面や鉄腕アトムが多数出現致しました。何故か皆、風呂敷でマントを作り、丸めた新聞紙で刀なども作っておりました。お金持ちのお坊ちゃまなどは、夜店で買ったお面もかぶっておりました。当然ヒーローは1人しかいないのですから小さな小生にその主役が回ってくることはありませんでした。最も権力のある、いわゆる子供の大物が必ず皆がやりたいヒーローを演じていたのでございます。ヒーローの次に人気のあるものがヒーローの側近でございました。これは2番目の大物が演じておりました。そしてその下の側近は・・・。と力の順に決まってゆき、最後に悪役のボスが決まるとあとはどうでも良いのでございます。名も無い、その他大勢と化すのでございました。しかし、その他大勢もいつしか気分はヒーローになっているのでございました。周りの誰も認めていないのに、こっそりと「自分が鉄腕アトム」と思い込みヒーローの気分になっていたのでございました。
ただ、前日テレビジョンで放映された番組によっては若干状況も変わるのでございます。例えば「鉄人28号」。このロボットはリモコンで操られるのでございます。つまり鉄人28号というキャラクターとそれを操る金田正太郎少年の2人が主人公になれるのでございます。また、女の子がいたときなどは、その子は決まってお姫様役となり悪に捕らわれの身となるのでございました。その女の子が可愛ければ皆一生懸命に救出しようと燃えたのでございますが、あまりそうではない場合、捕らわれているお姫様がいらっしゃること自体忘れてしまうのでございます。しかし、忘れられたお姫様の演技力はずば抜けて高かったように記憶致しております。立派な配役を頂きながら、忘れさられた悲劇のお姫様は「誰かー!助けてー!キャー!」とヒロインになりきり名演技を披露されるのでございます。
さて、少年達の新聞紙の刀でございますが、これは大変な優れものでございました。刀はいつしか鉄砲に変わり、マシンガンにだってなるのでございます。「宇宙エース」の様にキラキラと輝く真珠の目をした少年達は、新聞紙でできたこの夢の武器を「仮面の忍者赤影」の様に背中に入れ、「アトム」と呼ばれながらあたりかまわず「悪役ギャング」のようにマシンガンをブチかまし、夜店で買ってもらった「黄金バット」のお面を身につけているのでございました。
一方女の子に人気の「○○ごっこ」と申しますと、ダントツで「オママゴトごっこ」でございました。オママゴトにはそれぞれ配役がございました。台本は即興。そして、この時ばかりは女の子が強くなるのでございます。その強くなった女の子の集団の中には、最強に強い女の子がおりまして必ず仕切るのでございました。この仕切り役と申しますか、脚本家の女の子は、殆どの場合普段でも男の子より強い方だったのでございます。今で申します姉御肌でございましょうか。
世の中、理不尽なものでございます。カッコ良い男の子はパパ役となり、チヤホヤとされるのでした。その次くらいにカッコ良い男の子はパパのお友達などの配役を脚本家からもらい、だんだん、出前持ち、おじいちゃま、牛乳配達のおじさん・・。など、どうでも良い役に指名されていくのでございました。それでも余ったその他の男の子は「赤ちゃん」の役を仰せつかるのでございます。人数が多いときには、一家に5人の赤ちゃんが誕生したりするのでございました。ご想像の通り配役は5ツ子兄弟その1,2,3,4,5でございます。昭和の子供達は、この様にしていつしか社会の仕組と申しましょうか、組織ができるまでという難しい理論を自然学習していくのでございました。
さて、いつも赤ちゃん役だった小生は、最初から最後まで寝ているだけで良く、それはそれで楽でございました。しかし、ヒーローごっことなると、これは別でございます。「大きくなったら絶対にアトムをやるんだ!」と野望を抱いておりました。しかし、大きくなる前に鉄腕アトムの連載は終了してしまい、誰も「アトムごっこ」をやらなくなってしまうのでございました。
さて、本日は七色仮面サワーを御紹介させて頂きます。「七色仮面」とは、昭和34年からテレビ朝日系列で放映されました特撮ヒーロー物でございます。原作は川内康範先生でございまして、もともとは少年雑誌「ぼくら」で連載されておりました。
主人公は蘭光太郎と名乗る名探偵でございます。しかし、この蘭光太郎の正体は雑誌やテレビジョンを見ている方以外は誰も知らないのでございます。そうでございます、ご想像通り蘭光太郎の正体こそ「七色仮面」だったのでございます。七色仮面は通称「パイナップル仮面」とも言われておりました。何故なら頭の形がパイナップルの形だったからでございます。蘭光太郎は最後に何故か南米へと旅立ってしまうのでございました。
半兵ヱの七色仮面サワーは、様々な色のラムネと焼酎で作るコクテールでございまして、女の子に大人気でございます。人気の色は赤・橙・青・紫・緑・黄の順だそうでございます。あれっ・・?赤・橙・青・紫・緑・黄・・。そうなのです。半兵ヱの七色仮面サワーは六色しかないのでございます。理由を聞いてみましたら、情けない事にどうしても1色揃わなかったそうでございます。どなたか、もう一色のラムネをご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えて下さい。そして半兵ヱの「七色仮面サワー」を本物のヒーローに完成させて欲しいのでございます。
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