本日のお題は「即席インスタントラーメン」でございます。日本で最初の即席ラーメンはご存知、日清の「チキンラーメン」でございます。長嶋茂雄氏がデビューし、月光仮面が始まった昭和33年のことでございました。発売日は夏の甲子園大会に残る名勝負、徳島商業高校×魚津高校、あの18回時間切れ再試合(準々決勝)が開催された8月25日。ちなみに昭和33年の流行語は「シビレル」でございます。これは、格好の良いことや、雰囲気の良いことを表現した言葉でございまして「この店、シビレルね」とか「うーん、シビレル雰囲気」などと、エレキを弾くようなイカした格好をしたナウいヤングの方々が好んで使っておりました。また巷ではあの「フラフープ」が大流行。東京タワーが落成され、銀幕の世界においては石原裕次郎氏の「錆びたナイフ」「赤い波止場」「紅の翼」などが封切されております。「即席チキンラーメン特製
INSTANT COOK CHKIN RAMEN」はそんな昭和の出来事が渦巻く中、昭和33年8月25日に日清食品から発売されたのでございました。そして、この発明はやがて日本が誇る世界の発明へと進化して行くのでございます。
さて、肝心の中身はと申しますと、いわゆる麺に最初から味がついているタイプでございまして、袋から取り出し、ラーメン丼に入れ、お湯を注ぎ、雑誌か何かで蓋をして2分間待つと出来上がるという画期的な商品でした(当時は2分だったんです)。昭和の人々は手間いらずのこのラーメンを「魔法のラーメン」と呼んでいたそうでございます。
小生は小さい頃、即席ラーメンを食べさせてもらった記憶があまりございません。たまに食べると、その味はとても美味しいものでした。「また食べたい」と親にねだると「体に悪いから」などと言われて食べさせてもらえなかった記憶がございます。でも当時の様々な即席ラーメンのパッケージをみてみますと「栄養満点」「ビタミン豊富」などの健康的で昭和らしいキャッチコピーが目につきます。日本初の即席ラーメン、日清チキンラーメンを見てみても「最高の栄養と美味を誇る完食品」と書かれております。小生の親は本当に体に悪いと思っていたのか・・。ただ単にお金がなかったのか・・。このキャッチコピーを見れば見るほど疑念が深まります。
小生の最も好きだった即席ラーメンは昭和36年12月に日本水産から発売されている赤と緑のパッケージが懐かしい「ヒノマルラーメン」でございました。変わったところでは「たらふくラーメン」という商品もございました、こちらは1、5人前の大盛のラーメンでしたが味の方はイマイチという記憶です。発売元など調べてみましたが不詳でございました。
昭和に放映された即席ラーメンのコマーシャルもたくさんございます。最も印象的なコマーシャルは『ドレミーレド♪ドレミレドレー』・・ でおなじみの「チャルメラ」。そして『コッコッコッコッコッケッコー♪わたしはハウスのタマゴメン!』でおなじみの「たまごめん」、これは暁テル子氏の昭和の名曲「ミネソタの卵売り」をまねたコマーシャルソングでございます。更に『ずーと前!前から前から食べてる駅前ラーメン!エースコックでーす!』も懐かしいですね。古いところでは『好き、好きチキンラーメン♪』や『明星即席ラーメン、カブトムシにも食べさせた♪』などもございました。
即席ラーメンのパッケージは昭和の香りを感じることができる貴重な資料でございます。残念なことに現代のパッケージはかなりお洒落になってしまっております。その中でも昭和らしさが残っておりますパッケージは「マルタイラーメン(株式会社マルタイ)」「エースコックのワンタンメン(エースコック株式会社)」などでしょうか。結構いい雰囲気です。
また昭和の即席ラーメンの特徴と致しましては袋の中の麺が見えていたということが挙げられます。現在は酸化防止の為に麺が見えなくなっております。麺が見えなくなった出来事は小さな昭和が消えた残念な瞬間でもございます。
さて突然ですが、ここからは小生が昭和に経験した秘密のレシピを公開する「昭和の即席インスタントラーメン3分クッキング」のお時間でございます。♪タララッタッタッ・・(キューピー3分クッキングのテーマを連想ください)。
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 1
小生の母親が留守の時、家に友達が集まり、それぞれが即席ラーメンを買ってきて調理をしたことがございました。遊びに興じておりましたら3分間などすっかり忘れておりまして10分後位に台所に行ってみますと、そこには汁のない太くなったラーメンがありました。しかも底は焦げております。誰もが諦めたときに1人の友達がそれに粉末スープを入れて食べ始めたのでございます。「うめー!」の一言で皆同様に粉末スープを入れて食べ始めました。スープのないねっとりとした濃口のラーメンは結構いけたのでございます。
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 2
即席の焼きソバもございました。これはフライパンに少量のお水をはって水分が無くなったところに別添えのソースをいれてかき混ぜると出来上がる商品でございます。小生はそれを即席ラーメンと勘違いして鍋に入れてラーメンとして調理した時がございました。これは想像を絶する不味さでした。
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 3
友達の家に遊びに行ったときの出来事でした。友達は即席ラーメンを袋の上からバリバリと大雑把に割り、その中に粉末のスープを入れて、こぼれないように振ってかき混ぜたのでございます。なんと素晴らしく美味しいスナック菓子の出来上がりでございます。小生は思わず「やったぜベイビー」と叫んでしまいました。
※「やったぜベイビー」とは「シビレル」と人気を二分する昭和の流行語
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 4
2人前以上作る場合は味噌味と醤油味など違う味を混ぜると驚く程美味しい新作と出会ったりします。メーカの違う塩味を2つ混ぜたりしてもOKです。
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 5
一工夫で料理の味は随分と変わります。例えばお湯の中に昆布や煮干などを入れるだけで美味しさ倍増でございます。もっと良いのはお湯を鍋にはるのではなく、もやしやキャベツ、レタスなどを炒めたフライパンにお湯をはり野菜と一緒にラーメンを煮るとこれまた本格的なラーメンに近付くのでございます(野菜の水分で味が薄まるのではる量を加減して下さい)。しかし、即席ラーメンの良さでございます「即席性」が失われるという欠点がございます。
昭和の即席ラーメン秘密のレシピ 6
ベビースターラーメンという今も大人気のスナックラーメンがございます。これをお茶碗などに入れてお湯を注いで食べていた友達がおりました。小生もやってみましたがこれは使えません。味が薄くなってしまうのでございます。このラーメンは普通にポリポリと食べるべき商品です。
話を昭和の即席ラーメンに戻しましょう。何だかんだと言いましても、昭和の即席インスタントラーメンの代表はやはり即席麺の元祖「日清のチキンラーメン」です。玉子をポトンと落として食べるのがいいですね。その玉子が程よく火入れされ白く覆われていると最高に美味しそうに見えます。嬉しい事にチキンラーメンはパッケージも味も昭和の色が残っております。この昭和の香り漂う元祖即席ラーメンが昭和を知らない若い方々にも人気があるということは嬉しい限りでございます。
現在、即席ラーメンは世界でなんと年間857億食も消費されているそうです。昭和33年に日本が発明した昭和の文化「即席インスタントラーメン」はいつの間にか世界に誇れる日本の文化となったのでございます。
さて、本日はトリスウヰスキーを飲もうと思っております。このウヰスキーのキャラクターでございます「アンクル・トリス」(柳原良平氏作)の誕生は昭和33年でございます。そしてバック・グランド・ミュージックは、昭和33年の流行歌「有楽町で逢いましょう」。1人酒は寂しいので昭和33年が舞台の映画「三丁目の夕日」を用意。飲んだ後のしめには、もちろん昭和33年生まれの「日清チキンラーメン」を準備しております。よし、準備OK!最高のロケーション!「うーんシビレル」・・。
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